まだ見ぬ君に 61.12.08

気付きのカケラ、と健忘録

行きたい場所へ

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距離や時間をかけても辿り着けないのに
それでも遠く離れるほど、近づける気がしてしまう
ここではないどこかへと、思う希望が夢に変わる
潮の香り、森の静けさ、闇夜の騒がしさに委ねれば
忘れるはずもない

 大切な何かを忘れたままで、何処に向かう
誰かの大切な想いを抱えて、寄り道ばかりを繰り返す
後回しにする都度に、誰かの何かが夢に変わる
幾つ目のカーブ、立ち寄る街、新月の峠を超えても
後回しの自分がついて来る

買物キャリーを引いた老婆が歩く
閉まったシャッター前にオヤジたちは座り込む
釣り竿を持った子供が走り去る
今はいつで、ここはどこで、見知った者は……
高い空から舞い下りる位置はどこだろう