まだ見ぬ君に 61.12.08

気付きのカケラ、と健忘録

挫折しそうな文庫の文字

f:id:sorari1701d:20200805192745j:plain

読み直したい古い文庫を書棚から一冊取り出し、開いたら、読めませんでした。

文庫自体は50冊ほど。引越しの都度に譲り、売り、捨てるのであまり増えません。残る本は絶版になりそうな本ばかりで既に半数が絶版かなぁ。時代背景と合わなくなると消えていきますね。手元にあって読みたい時に手に取れるはずの安心のはずが、「有ると使えるは違うのよ」と否定された気分でがっかり。

 古い文庫は今の基準に照らせば、文字がやや汚く、小さく、詰まった行間でしょうか。全てではありませんがそんな印象です。物理的な読み難さは何度か読んだ小説でも辛く、更に少し難解というか太平洋戦争前後に訳された文章では表現の古さと合わせて名詞や概念も古いので字が小さいと無駄に疲れてしまいます。新訳は書かれた時代背景から遠いからか訳が今ひとつの場合もあったりで難しいですね。でも、一番の問題は紙が色付き、粗めの文字と相まったコントラストの低さです。普段書いているMacの文字サイズは文庫よりも更に小さ意ですから。

 文庫は読み始めたものの10ページほどで諦めました。図書館にハードカバーは無く、電子書籍の新訳がまぁまぁ良さそうなので購入しました。全集物とか好きなコミックはkindleに切替えているのも理由かもしれません。論文などはずいぶん前からiPadで文字サイズを変えた方が頭に入り易いのでそうしているし。

 勿論、ハードカバーなど紙の良さの魅力は十分承知しつつ、文庫に話を戻すと紙とはいえ、そろそろやめようかなぁと思い始めています。でも、文庫でしか読めない本も多いんですよね。目の前にある文庫を前にどうしたものかと考えあぐねています。